|
|
アリバダ、ウミガメの一種、ヒメウミガメの大産卵現象。オスチオナル、コスタリカ。 |
○ まず、はじめに・・・ コスタ・リカ共和国は中央アメリカの国です。 人口は412万人(2002年)で、面積は中国・四国地方くらいの比較的小さな国です。 軍隊を持たない非武装永世中立国で、別名「中米の花園」や「中米のスイス」と呼ばれています。 また近年は「自然保護の先進国」とも呼ばれています。 |
[上へ]
|
○ オスティオナル (Ostional) (オスチオナル、オスショナル) “Ostional”とつづります。 日本語では、オスティオナルやオスチオナル、またはオスショナルと書かれています。ここでは、スペイン語の発音に近いオスティオナルと書いていきます。 地図では、コスタ・リカの首都サンホセからずっと左へ延ばしていって、湾を越えて半島を越えて太平洋にぶつかったあたりがオスティオナルです。ほぼ北緯10度線上に位置しています。 首都サンホセから約360km。 バスを使うと7時間〜8時間半ほどかかります。 アリバダが起こる海岸があり、オスティオナル野生生物保護区 "Refugio Nacional de Vida Silvestre Ostional"(注) があります。 (注) "Refugio Nacional de Vida Silvestre Ostional"を直訳すると、オスティオナル野生生物“避難”区となります。日本ではちょっと使いなれない言葉なので、平易に保護区と書きました。 |
[上へ]
|
オスティオナル村は人口600人ほどの小さな村です。(オスチオナル、オスショナル) 小学校、コレヒオ(中学校+高校にあたる)(専用の校舎はまだない)、プルペリア(雑貨屋)3軒、カビーナ(安宿)2軒、レストラン1軒、ソーダ(簡易食堂)1軒、があります。 病院はなく、2週間に一度くらい診療所が開きます。 村には井戸があって飲める水道があります。 電気はあり、電話もあります。 バスも乗り入れています(一応)。一日一本です。 村の南北に橋のかかっていない川があり、雨季の雨の多い時期には増水して4WD車でもわたれなくなるくらい増水することがあります。 時には陸の孤島に近い状態になります。 村の主な産業は、アリバダ時のヒメウミガメの卵の売却収益と近隣の建設現場などやマンゴー農場での季節労働です。 海岸にある村ですが、大きな波のくる広い砂浜海岸なので港を作れず漁業は営まわれていません。 農業も消費地に遠いこともあって盛んではありません。 ウミガメの卵の採集・販売以外には特にこれといった産業のない村です。 ウミガメの卵の採集・販売は、村の自治協会「オスティオナル総合開発協会」の組合員にのみ法律で許可されています。 オスティオナル野生生物保護区はコスタ・リカ政府指定の保護区で、北はインディア岬(Punta India)から、南はギオネス岬(Punta Guiones)までの、海岸の砂浜と植生の境から150m幅の地域です。 そのうちオスティオナルの砂浜海岸は7kmほどです。正しくは北半分はオスティオナル海岸(Playa Ostional)、南半分はノサラ海岸(Playa Nosara)と言います。 オスティオナル村はこのオスティオナル野生生物保護区の中に位置しています。しかし、オスティオナルに人が住みはじめ村が出来たのが約100年ほど前、オスティオナル野生生物保護区が出来たのが1984年です。 アリバダは人が住む前から起こっていたのではなく、40年ほど前にいきなり始まったそうです。詳しいことは分かっていません。 近年、気候変動や海洋異変が危惧されています。 もしかしたら、来年に急にアリバダが終わってしまうかもしれません。 それを知っているのはウミガメたちだけでしょう。 |
|
|