○ 卵の採集...取っていいの? ○ 仔ガメの回帰 |
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アリバダ、ウミガメの一種、ヒメウミガメの大産卵現象。オスチオナル、コスタリカ。 |
○ オスティオナルでの保全活動 オスティオナルではウミガメの卵の採集がされています。 その収益はオスティオナルのコミュニティの維持とアリバダの起こるプラジャの保全、ウミガメの保護のために使われています。 オスティオナル(ADIO)で行われている保護策には、 海浜の保全 アリバダ時の警備 仔ガメの産卵巣からの脱出の手助け 科学調査 環境教育 などがあります。 オスティオナルでは、アリバダ時に海岸を訪れる観光客から入浜料金をとっています。その収益はADIOによって、海浜の保全や警備活動などに使用されます。 2003年現在で1500コロンです。 |
海浜の掃除 オスティオナルの海岸は外洋に面した広い砂浜です。 南のノサラ海岸を合わせると総延長は7km。 当たり前のように流木やゴミが漂着してきます。 特に雨季の嵐の後はひどく、南にあるノサラ川上流から流れてきた大きな流木やゴミが海岸に横たわることとなります。
ADIOでは、海岸の掃除を随時行っています。 主産卵地の奥には林があり海浜部にも雑草が侵食しています。 このまま放っておくと主産卵地の多くの部分が雑草に覆われていってしまいます。 そのままにしておくと、ウミガメが産卵する邪魔にもなりますし、砂中で腐ると砂中の酸素が欠乏してしまい近くにある産卵巣の卵が孵化出来なくなり死んでしまう原因にもなります。 その雑草を除草しています。 |
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アリバダ時の警備 アリバダ時には卵の盗掘が特に多く起こっています。 ADIOが組織されるまでは、トラックによってまとまった数の盗掘が行われていました。 海岸線の多くでウミガメの上陸と産卵が起こると全てを警備するのは大変ですし、実際問題、不可能に近い作業です。 アリバダ時の盗掘も問題ですが、普段行われている盗掘も大きな問題です。 必要なのは、卵の採集をコントロールすることなのですが、その辺りの周辺住民の意識の低さが問題となっています。 現在、オスティオナルと周辺地域での環境教育プロジェクトが行われ、アリバダやウミガメについて正しい知識を教えるとともに自然保護・保全に対する啓蒙活動が行われています。 |
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仔ガメの産卵巣からの脱出の手助け アリバダから45日から55日で仔ガメが産卵巣から脱出してきます。 その時期、早朝に脱出してくる仔ガメを捕食者から守るために砂浜で見張りがされています。 まだまだ村人の意識が低いのと正しい知識が少ないことが問題点となっています。 |
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科学調査 オスティオナルの7kmの海岸は50mごとに140の区域に分けられています。 どこでウミガメの上陸があり、産卵があったか。犬やタヌキなどの捕食者による産卵巣の破壊や盗掘による破壊数が調べられています。 また、アリバダ時には主産卵地での上陸数が数えられています。 全てを数えることはできないので、上陸数からのべ数を計算する公式が導き出され使われています。 アリバダ時ののべ上陸数がのべ数10万頭とかのべ100万頭、という数字は科学的な根拠のあるものです。 とはいえ、実際問題、2、3人だけで調査が行われており人手不足と予算不足が大きな問題点となっています。 |
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環境教育 オスティオナルは人口600人ほどの小さな村です。 小学校とコレヒオ(中学校+高校にあたる)はありますが教師数が足りず十分な教育がなされていません。コレヒオには専用の校舎もありませんでした(現在、計画中)。 環境教育に携わる教師の絶対数が足りないため、地方の小村での教育まではなかなか手が回らないようです。 また、オスティオナルの周辺の子供たちには、近いにも関わらず、なかなかオスティオナルを訪れてアリバダを見る機会がありません。そのための遠足の企画実行も行っています。 2001年から、日本の援助による青年海外協力隊隊員によって小学校でウミガメや自然について教える環境教育の試みが始まりました。 |
△ ウミガメの卵の採集...取っていいの? ▽ 仔ガメの回帰 |
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